お正月飾りを知って、良い年を迎えよう!

2023年12月15日

12月に入り、クリスマスツリーを飾っているというご家庭も多いのではないでしょうか。

 

クリスマスが終わるとバタバタとお正月の準備をしがちですが、今のうちからお正月飾りなどを準備しておきたいものです。

 

ところでお正月飾りはいつ頃から飾り始めて、いつになったら片付ければいいのかご存じですか。

 

今回は、良い新年を迎えるために、意外と知られていないお正月飾りについて紹介します。

正月飾り

そもそもお正月とは

日本人にとってお正月は、無意識に”大切な日”と認識しているものです。

 

そもそもお正月とは、年神様(としがみさま)と呼ばれる神様をお迎えするための行事。年神様は新年に家々を訪れ、1年の幸運をもたらして厄を払うともいわれています。

お正月飾りの代表的な3点

お正月飾りは、年神様を家にお迎えするための慣習のひとつ。

 

お正月飾りにはいろいろな種類がありますが、以下の3点が代表的です。

 

・門松
・しめ縄
・鏡餅

 

ではそれぞれについて解説していきましょう。

門松

玄関の左右の門前に飾る松「門松」。

 

門松は、年神様が家を見つけやすいようにするための目印であり、家に邪気が入らないために飾るものです。門の脇に立てるのが本来の姿ですが、玄関の脇に飾るといいでしょう。

 

無病息災、五穀豊穣、家内安全をもたらしてくれるとされています。

 

松は冬にも緑を失わない生命力の象徴、竹は早くすくすくと伸びる成長や長寿、繁栄を表しているとされ、竹の節を斜めに切るとちょうど竹が笑っているように見えることから「笑う門には福きたる」という意味もあるのだとか。

しめ縄

神社にもしめ縄がありますが、お正月のしめ縄飾りにも同様に「神域と現世を隔てる結界」という意味があります。不浄なものを家に入れないように、しめ縄で年神様が安心して降臨できる神域を作り、年神様をお迎えするのです。

 

ちなみにしめ縄に使われる植物のシダ「ウラジロ」は、夫婦円満、清らかな心の象徴、「ユズリハ」は新芽が出ると古い葉が落ちるため、親から子への世代交代の願いが込められているそう。

 

玄関先の軒下や玄関ドアに飾るのが一般的です。

鏡餅

古くから鏡には神様が宿るといわれていました。鏡餅は、年神様へのお供え物として捧げられる神聖なお餅のことです。

 

正月飾りの鏡餅は、大小二つの餅が重ねられていることが特徴。これは「円満に年を重ねる」という意味が込められています。

 

お餅に乗せてあるオレンジ色の果物は、橙(だいだい)です。「代々」との語呂合わせで、子孫反映を意味しますが、近年はみかんで代用するケースも多いですね。

 

日本ではあらゆる現象や世の中に存在するすべての物に神が宿っていると考え、そうした無数の神々を「八百万の神」として崇める風習があります。

 

つまり鏡餅は、一ヶ所に限らず複数お供えすることもできます。床の間や神棚をはじめ、リビングなど神様が来て欲しい部屋に飾るようにしましょう。一番大きくて立派なものは床の間や玄関先、リビングに、それより少し小さいものを仏壇や神棚に、台所や個室などのには小さなものを飾るのが一般的です。

しめ縄門松鏡餅

お正月飾りを飾るタイミング

お正月飾りを飾り始めるのは、「正月事はじめ」とされる12月13日以降からです。しかし近年はクリスマスを祝う風習もあるため、このころから飾るご家庭は少ないようです。

 

クリスマス以降のタイミングであれば、縁起が良い日とされている12月28日がおすすめ。

 

一方で、12月29日は「二重苦」を連想させること、12月31日はお葬式の一夜飾りを連想させてしまうため、避けるべきだと言われています。

お正月飾りを片付けるタイミング

お正月飾りを片付けるタイミングは、一般的に「松の内」が終わってからと言われています。

 

松の内とは、正月事始めから神様がお帰りになるまでの期間。松の内は地域によって異なり、関東や東北、九州などは1月7日まで、関西は1月15日(小正月)までとする場合が多いようです。また沖縄では旧暦1月14日、一部地域では1月20日まで飾り続けるなどさまざま。

 

ちなみに鏡餅は、1月11日の鏡開きの日まで飾られるのが一般的です。こちらも地域によって、1月15日や1月20日に鏡開きを行う風習があるようなので注意が必要です。

 

鏡餅は、鏡開きである1月11日まで飾るのが一般的。こちらも地域によって多少時期が異なるようで、関西では1月15日や20日が鏡開きとなるそう。

 

鏡開きの日が来たら、お餅をお雑煮やぜんざい、あられなどにしていただきます。

 

ちなみに切腹を連想させるため包丁などの刃物で切るのは禁物といわれ、手で割り砕くか、槌で開くのが一般的です。

お正月飾りの処分方法

お正月飾りの処分に困る方も多いのではないでしょうか。

 

本来であれば、左義長(さぎちょう)やお焚き上げと呼ばれる祭礼で燃やすのが理想です。しかし身近な地域でおこなっていないこともありますし、日時によって参加できないこともあるでしょう。

 

そんな時は、自治体の区分に従って一般ゴミとして処分しても問題ありません。なんとなく抵抗があるかもしれませんが、大丈夫。

 

ただし他の一般ゴミと一緒に処分するのは避けた方がいいでしょう。

 

新聞紙や半紙を広げ、右・左・中と塩を置き、お清めをします。その紙でお正月飾りを包み、他のゴミとは別の袋に入れて処分しましょう。

まとめ

古来から日本人は、風習を大切にし、季節や人生の節目ごとに神様や祖先に感謝と祈りを捧げてきました。

 

成功する人は、神様やご先祖様を大切にしているといいます。日ごろの感謝を表現することで、さらに多くのよいことを引き寄せられるのではないでしょうか。

 

お正月は新しい一年が始まる大切な節目のとき。きちんと準備をして年神様をお迎えしましょう。