ビジネスパーソン必見!正しいことばづかい

2024年04月15日

新年度がはじまり、多くの企業で新入社員研修などが行われていることかと思います。
研修では、業務の知識のほか、あいさつや身だしなみ、ことばづかいなども学ぶことでしょう。

 

今回は間違えやすいことばを紹介します。


もしかするとこのブログを読んで、これまで間違って使っていたことに気づくかもしれません。
知らず知らずのうちに、相手に不快感を感じさせたり、知性に欠ける人だという印象を与えていたりしませんか。

 

会話やメールなどで間違ったことばやマナー違反なことばを使用しないよう、ビジネスパーソンとして正しいことばづかいを身につけましょう。

ことばづかい

敬語の誤用10選

特にビジネスシーンでは、正しいことばを使うことを意識したいものです。

 

ここからはビジネスシーンでよく耳にしたり目にしたりするけれど、じつは間違っていることばをご紹介します。

×「了解しました」→○「承知しました(いたしました)」「かしこまりました」

会話やLINEで頻繁に使われる「了解」ということば。
親しい間柄で使うのは問題ありませんが、上司や取引先に使用するのはマナー違反です。

 

目上の人に対しては、「承知しました(いたしました)」「かしこまりました」を使います。
より丁寧さを強調したい場合には「かしこまりました」を使用しましょう。

×「とんでもございません」「とんでもありません」→○「とんでもないことです」「とんでもないことでございます」

「とんでもないです」は、形容詞の「とんでもない」に、丁寧語の「です」を組み合わせたことば。

 

「とんでもない」でひとつの単語なので、「とんでも」と「ない」に分解して使うことができません。つまり「とんでもございません」や「とんでもありません」は文法上では誤りです。

 

しかし現在では「とんでもないです」という表現が一般的になっているため、場面や状況に合わせて使用することは問題ないとされています。

とはいえ本来であれば間違った表現です。使用しないほうが好ましいでしょう。

×「すいません」→○「すみません」

もともと「済む」をという動詞を語源としているため、正しい表現は「すみません」です。 

 

一般的に謝罪のシーンや依頼、感謝にも使われますが、ビジネスシーンの謝罪で「すみません」を使用することは避けましょう。

謝るときには「申し訳ありません」や「申し訳ございません」を使用してください。

×「どちらに致しますか」→○「どちらになさいますか」

「致す」は「する」の謙譲語なので、相手の行動に対して使うのは間違い。「する」の尊敬語は「なさる」です。

 

「どちらになさいますか」と尋ねるのが正しいことばづかいです。

×「担当者に伺ってください」→○「担当者にお尋ねください」「担当者にお聞きください」

先ほどと同様、「伺う」は「行く・聞く・尋ねる」の謙譲語なので、相手の行動に対して使うのは間違いです。

 

「尋ねる」「聞く」に「お」をつけるのが正しいことばづかいです。

 

×「こちらが資料になります」→○「こちらが資料でございます」

「~になります」の「なる」は「成る」であり、ものが新たに現れる、また前の状態から別の状態に移ることを表しています。

 

「~になります」という表現は、丁寧語ではありません。

 

たとえば飲食店で料理が運ばれた際、「こちらがハンバーグになります」などと使用するのも誤用です。

×「よろしかったでしょうか」→○「よろしいでしょうか」

「よろしかったでしょうか」では過去形になってしまいます。現在のことに対して使っている場合は、正しい使い方とはいえません。

×「ご持参ください」→○「お持ちください」

持参の「参」は「参る」という謙譲語です。

 

自分が何かを持っていく際に「当日は○○を持参いたします」と使うのは正しいですが、相手に対しては使えません。

×「ご用意してください」→○「ご用意ください」

「ご~する」は謙譲表現です。「すぐにご用意します」など、自分の動作に使います。

 

相手の動作に対して使うのならば、「ご用意ください」「ご用意いただきますようお願いします」などがいいでしょう。

×「おっしゃられていました」→○「おしゃっていました」

同じ種類の言葉を2つ並べて使う「二重敬語」。

 

敬語を2つ重ねているので、相手にとって失礼には当たらないかもしれませんが、できるだけ正しい日本語を使いたいものです。

 

また「社長様」「部長様」など、「役職」+「様」も二重敬語のため気をつけましょう。

 

ほかにも次のようなことばが、二重敬語にあたります。

 

×「ご覧になられました」→○「ご覧になりました」
×「お越しになられる」→○「お越しになる」
×「いらっしゃられる」→○「いらっしゃる」
×「うかがわせていただきます」→○「うかがいます」
×「拝見させていただきました」→○「拝見しました」

 

敬語を使いすぎるとまわりくどくなり真意が伝わりにくくなるため、敬語はシンプルに気持ちを込めて使いましょう。

コミュニケーション

「ひらがな」表記が好ましいことば4選

ビジネスシーンでは、やりとりをする機会が多いメール。

 

本来であればひらがなで書いたほうがいいことばを、漢字で書いていることも少なくありません。(シーンによっては漢字で書くこともあります)

 

その代表的なことばは、「宜しく」「致します」「頂く」「下さい」の4つ。漢字で書いても伝わりますが、知っている人にとって「この人知らないのだな」と感じることもあるでしょう。

 

ぜひ正しい知識をつけ、今後のメールでは適切な表記をしてください。

「宜しく」→「よろしく」

「宜しく」は常用漢字表に含まれていないため、本来は公用文には使えません。

 

ビジネスメールなどで使用することは好ましくないため、ひらがなで表記しましょう。

「致します」→「いたします」

漢字表記の「致します」は動詞。「届くようにする」「至らせる」という意味や「そのことがもとで特によくない結果を引き起こす」という意味が含まれます。

 

一方でひらがなの「いたします」は、補助動詞。「する」の謙譲語・丁寧語です。

 

ビジネスシーンでは、「宜しくお願い致します」ではなく、「よろしくお願いいたします」を使いましょう。

「下さい」→「ください」

漢字表記の「下さい」は、動詞として用いられるもの。ものや行為を要求する場面で使われます。英語でいうと「give」です。

 

一方でひらがなの「ください」は、補助動詞。相手に敬意を払いながら、お願いをする場面などで使われます。英語でいうと「please」。

 

たとえば「お水を下さい」「お身体にお気をつけください」などと使い分けられるといいですが、この場合も「お水をください」とするほうがベターでしょう。

「頂く」→「いただく」

漢字表記の「頂く」は、動詞として用いられるもの。「物を受け取る」という意味や、「食べる」「飲む」の謙譲語です。

 

一方ひらがなの「いただく」は、補助動詞。「~してもらう」の謙譲語の補助動詞です。

 

たとえば「お土産を頂く」「ご覧いただく」などと使い分けられるといいですが、この場合も「お土産をいただく」とするほうがベターでしょう。

まとめ

今回は、意外と知らない、間違って使ってしまいがちなことばを紹介しました。

 

新年度、新たな出会いも多い季節です。ビジネスパーソンとして正しいことばづかいを知り、恥をかかないようにしておきましょう。