住民票の異動手続き方法や注意点を紹介

2024年02月15日

引っ越しに伴うさまざまな手続き。正直、ちょっと面倒くさいですよね。

 

しかし住所異動の届出は「引っ越しをした日から14日以内に届出なければならない」と住民基本台帳法で定められています。正当な理由なく転入・転居・転出・世帯変更の届出をしなかった場合、5万円以下の過料が発生する可能性も。必ず住民票の異動手続きをしましょう。

 

とはいえこの時期の役場は大混雑していることも多く、「オンラインで異動手続きをしたい」と考えている方も多いようです。

 

結論から言うと2024年2月現在、住民票の異動手続きはオンラインのみで完結することはできません

 

転出届は郵送やオンラインによって手続きすることは可能ですが、転入届は郵送することができないため、本人もしくは代理人が役所に提出する必要があります。

 

現時点で住民票の転出入手続きをオンラインで完結することはできませんが、政府は2024年度以降できるように調整に入っているそうです。

 

今回は住民票の異動手続きについて紹介します。

新生活

住民票の異動についての基本

住民票は、税金の徴収や福祉施策の実施、公共施設の利用など、さまざまな行政サービスを提供するための基礎情報です。行政運営や社会制度の運用において重要な役割を果たしています。

 

違う市区町村に引っ越しをする際の住民票異動の手順は、次のとおりです。

 

1, 転出届の提出(異動元の役所)
2, 引っ越し
3, 転入届の提出(異動先の役所)

 

同じ市区町村内で引っ越す場合

現住所と同じ市区町村内に引っ越す場合は、最寄りの役所に「転居届」を出すのみでOK。転出手続きは不要です。

 

ただし転入届同様、引っ越し後14日以内に住んでいる自治体の窓口で「転居届」を提出しなければなりません。

転出届の提出(異動元の役所)

まずは異動前の居住地(転出元の市区町村)の役所に「転出届」を提出します。この届出をしなければ、引っ越し先の役所で「転入届」を受け付けてもらえませんので必ず忘れないように。

 

役所の窓口で必要事項を記入した「転出届」を提出し「転出証明書」を受け取ります。この「転出証明書」は引っ越し先の役所で必要ですので、大切に保管してください。引っ越し日の2週間前から手続き可能です。

 

転出届手続きで必要なもの

 

・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
・印鑑(不要な自治体もあり)
・国民健康保険証、高齢者医療受給者証、乳幼児医療証など(該当する方のみ)
・印鑑登録証(該当する方のみ)
・引っ越し先の住所

転出届を代理人が提出する場合

転出届は代理人が提出することも可能です。

 

上記の転出届手続きで必要なもの加えて「委任状」「代理人自身の印鑑(不要な自治体もあり)」「代理人の本人確認書類」も必要。

 

委任状の詳細は市区町村のホームページをご確認ください。

転出届を郵送で提出する場合

郵送で「転出届」を提出できる自治体も多いです。基本的な郵送手続きは以下のとおり。

 

1, 市区町村のホームページから「転出証明書交付申請書」をダウンロード

2, 転出証明書交付申請書に必要事項を記入

3, 「転出証明書交付申請書」「本人確認書類のコピー」「切手を貼った返信用封筒」を封筒に入れて役所に郵送

4, 受理されると同封した返信用封筒で「転出証明書」が送られてくる

 

なお郵送に時間がかかるため、時間に余裕をもって手続きしてください。また不備があると受理されませんので気をつけましょう。

 

詳細は手続きを行う市区町村のホームページなどでご確認ください。

転出届をマイナポータルで提出する場合

マイナンバーカードを持っていれば、マイナポータル(政府が運営するオンラインサービス)からオンラインで提出が可能。市区町村窓口への来庁が原則不要です。

 

窓口で順番待ちをする必要がないので、マイナンバーカードをお持ちの方はぜひ利用してください。

転出届を提出した後に引っ越しが中止になったら

転出届を提出した後に、引っ越しが延期や中止になった場合は、転出届の登録抹消手続きをしなければなりません。

 

何もしないと住所不定者となってしまうため、必ず手続きをしましょう。延期の場合も同様です。

住民票

転入届の提出(異動先の役所)

引っ越ししたら、引っ越し先の市区町村の役所に「転入届」を提出します。

 

先述のとおり、引っ越し日から2週間以内に手続きしなければなりません。


転入届手続きで必要なもの

 

・転出証明書
・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
・印鑑(不要な自治体もあり)
・国民健康保険証、高齢者医療受給者証、乳幼児医療証、在学証明書など(該当する方のみ)
・印鑑登録証(該当する方のみ)

転入届を代理人が提出する場合

転入届を代理人が提出することも可能です。

 

上記の転入届手続きで必要なもの加えて「委任状」「代理人自身の印鑑(不要な自治体もあり)」「本人確認書類」も必要。

 

委任状の詳細は市区町村のホームページをご確認ください。

転入届は郵送もオンライン提出もできない

転入届は、郵送もオンライン提出もできません。(2024年2月現在)

 

本人もしくは代理人が、必ず役所の窓口に行く必要があります。

 

ただしマイナポータルから転入予約の手続きができるので、役所の窓口で予約した旨を申し出ると届出がスムーズです。

まとめ

今回は住民票の異動手続きについて解説しました。

 

転出届は役所に行かずとも提出する方法がありますが、転入届は必ず役所に行かなければなりません。

 

春は引っ越しだけでなく、進学や就職などの手続きもあり、役所は大変混み合いますので、時間に余裕をもって行動しましょう。

 

手続きの詳細や必要書類は、各市区町村によって少し違いがありますので、役所のホームページや窓口で確認してください。