「財務会計」と「管理会計」の違いを解説

2025年07月15日

会社の経営状況を数字で把握するための「会計」には、大きく分けて2つの役割があります。

 

それが「財務会計」と「管理会計」です。

 

どちらも「お金の流れ」を扱い、会社にとって不可欠なものですが、目的や使う人がまったく異なります。違いを理解していないと、ビジネスにおいて大きな損失を被る可能性も。

 

今回は、財務会計と管理会計の違いを解説します。

会計

財務会計とは?

財務会計は、企業の財務状況を明らかにし、社外向けに会社の経営状況を説明する会計です。

 

主に、株主、投資家、取引先、金融機関など会社の外部の人に向けて、「この会社は今、どれくらい儲かっているのか?」「どれくらい資産や負債があるのか?」といった経営成績や財政状態を報告するもの。

 

たとえば決算書(貸借対照表・損益計算書など)は財務会計の成果物です。

 

 

・目的:外部利害関係者に説明責任を果たす

・形式:法律でルール(会社法・会計基準)に従って作成

・対象者:株主・銀行・税務署など社外

・期間:通常1年(年度単位)

財務会計の報告物

財務会計は、企業全体の財務状況を把握するための会計です。

 

企業全体の資産・負債・純資産の状況、収益・費用の発生状況、キャッシュフローの状況など、決算書として以下の書類にまとめられます。

 

 

・貸借対照表

・損益計算書

・キャッシュフロー計算書

・株主資本等変動計算書

・事業報告書

管理会計とは?

一方で管理会計は、社内の意思決定や改善に使う会計。

 

経営者や部門長が、戦略立案や業績評価、コスト削減の判断を行うために使います。

 

例えば、「この製品はいくらコストがかかっているのか」「どの支店が最も利益率が高いか」などを把握するのが管理会計の役割です。

 

 

・目的:経営判断や業務改善に役立てる

・形式:自由。会社が必要な情報を必要な形で

・対象者:経営者・マネージャーなど社内

・期間:日次・週次・月次など自由に設定

管理会計の報告物

管理会計は、企業内部の経営判断に必要な会計です。

 

企業内部の部門やプロジェクトごとの、収益・費用の発生状況、生産量や品質の状況、原価計算や予算管理など、内部報告書として以下のような書面でまとめられます。

 

 

・部門別損益計算書

・原価表

・予算書

・コストレポート

財務

まとめ

財務会計と管理会計は、報告する相手と目的が根本的に異なります。

 

財務会計は社外への報告に使う会計、管理会計は社内での判断・改善に使う会計です。

 

どちらが優れているというものではなく、企業はこの2つをバランスよく活用して、透明性ある経営と柔軟な意思決定を実現していかなければなりません。

 

この2つの会計の違いを理解することで、企業の決算情報や自分たちの会社の状況をより深く読み解くことができるようになるのです。